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【第10回保育スキルアップ・オープンセミナー】家庭とはひと味ちがう!?保育者のよみきかせ~「絵本で」子どもの五感を働かせよう!(後半)

2015.03.27

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先日に引き続き、『保育者のよみきかせ』をテーマとして2月28日に実施した「第10回保育スキルアップ・オープンセミナーの開催報告(後半)をお届けします。
前半の記事⇒こちら

対象年齢で絵本を選ぶことの影響は?

セミナーの速報でもお伝えしましたが、今回の参加者アンケートで最も多く寄せられたご意見は「絵本の対象年齢について考えさせられた」でした。

絵本の対象年齢は、裏表紙などにに『●・●才から』というように記載されていることがあります。
「この学年ではこの単位を習得する」といった学校初等教育のカリキュラムに由来したものと考えられており、日本に特有のものだそうです。
絵本だけでなく、玩具や子どもの食べもの(離乳食のパッケージ)などに記載された対象年齢を見たことがある方も多いのではないでしょうか?

(日本で)出版されている自身の絵本に対象年齢が記載されていることについてどう考えるのか、池田先生は国内外の絵本作家に問い合わせをしました。
ある外国の絵本作家から返ってきたお返事は、「日本で自分の絵本に対象年齢が記載されていることを、私は知りませんでした。日本の親御さんは自分のお子さんのことを知らないのでしょうか?誰かにおすすめしてもらえないと、絵本を選べないのでしょうか?」だったそうです。

また、対象年齢を参考に絵本を選ぶことの影響について、先生ご自身が行われた研究結果を2つのアプローチからご紹介いただきました。

1つめの研究は、3歳児(年少)~5歳児(年長)まで、年齢別に『興味を持った絵本の、記載されている対象年齢に違いはあるのか』。
結論からいうと、全ての年代で、興味を持った絵本の記載されている対象年齢に違いはみられませんでした。
つまり、3歳児(年少)の子どもでも”対象年齢7歳から”の絵本に興味を持つし、逆に5歳児(年長)の子どもが”対象年齢0歳から”の絵本を楽しむこともできるのです。

2つめの研究は、『対象年齢を参考にして絵本を選ぶことが、読み聞かせにとってどのような影響を及ぼすのか』。
対象年齢を参考に絵本を選ぶことは、読み聞かせに対する積極度を弱める、絵本選択の不安度をさらに強める、といった負の方向に影響します。
さらに子どもが絵本を好きになること、親が読み聞かせを楽しむといった、読み聞かせの本来の目的にも関与していませんでした。
身近な大人が普段から読書(この場合、絵本には限りません)に親しむことが、子どもが読み聞かせを楽しむために最も大切な要因であることがわかりました。

絵本に記載された対象年齢についてのこうしたアプローチを経て、池田先生は「絵本はカリキュラムに則したものではないから、何歳に習得という義務はない。だから対象年齢にとらわれる必要はない」という想いをますます強くしたそうです。だからこそ、開催報告(前半)でお知らせしている絵本選びの視点でも「楽しむ」ということがくりかえし強調されていたというわけです。

 

見せ方によって、子どもの『本能』も変わってくる

動画投稿サイトに投稿されたアメリカの1歳の子どもの話です。
両親の方針で、その子どもは赤ちゃんの頃からタブレットで子ども向けのお話や動画に親しんできました。
1歳のある日、はじめて絵本を渡されたその子どもは、タブレットのスワイプの動作(指を画面で押して、一定方向へ“すーっと掃くように”動かす)をはじめました。
ここに書くまでもないことですが、紙の絵本ですから、指先を使って紙(ページ)をめくる動作をしないことには、次のページは出てきません。
何回かスワイプの動作をしても次のページが出てこないことに気分を悪くしたその子どもは、とうとう絵本を放り出してしまったそうです。

こうした話に接すると、紙を手にとった時の「くしゃくしゃにしてみたい」「やぶってみたい」「おとしてみたい」「味わいたい」いった、従来子どもの『本能』と呼ばれていた行為も絶対ではなく、変わりゆくものだと気づかされます。

タブレットやスマートフォンなどのモバイル端末は便利なもので、使うメリットもたくさんあります。でも紙の絵本を手に取る経験がないまま子どもが大人になってしまったら、さらには紙の絵本がなくなってしまったら・・・と考えると、さみしいだけではすまない気もします。

単にタブレットやスマートフォンvs絵本で片付けてしまうのではなく、同じ子ども向けのお話でもどうやって(子どもに)見せていくか、保育者としては考えていきたいですね。

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