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【食物アレルギーによるアナフィラキシーの対応】第8回資格認定試験のポイントと解説①

2017.02.10

WN170210-2-3

 

第8回認定試験では、「代表的な子どもの病気」から食物アレルギー・アナフィラキシー、「基礎的な看病の方法」から救急搬送について口頭試問を出題しました。

【参考:認定病児保育スペシャリスト試験公式テキスト
第8章「代表的な子どもの病気」(75・77ページ)
第9章「基礎的な看病の方法」(94ページ)

 

試験課題

(状況設定)
・あなたは訪問型の病児保育で勤務する保育者です。
・2歳0ヶ月の男児「コタロウくん(上気道炎、熱:37.8℃)」を保育している
・今回の症状について、親御さんから特に薬剤等は預かっていない

▼症状発生時の状況
11時30分 親御さんの用意した昼食を食べ始める
11時55分 食事を終えた後、コタロウくんがさかんに口の中を気にする
12時00分 顔・手・足に赤い発疹が見られ、少し元気がなくなっている
12時05分 食べたものを嘔吐。強い咳を繰り返し、ヒューヒューと苦しそうな呼吸音
12時10分 意識はもうろうとしているが、呼吸は確認できる

▼昼食の内容
卵とじうどん・ヨーグルト・麦茶

【設問1&設問2】
(制限時間:2分以内に回答用紙に記入、記入後1分以内で発表  ※合計3分以内)

下記3点について、回答用紙に記入してください。
① コタロウくんは「11時55分~12時00分」にかけて、どのような症状であるといえるか
② その症状だと判断した根拠は何か
③ その症状の原因として考えられることをあげてください
設問1で記入した内容を読み上げてください。
回答は①→②→③の順に読み上げてください。

【設問3&設問4】
(制限時間:3分以内に回答用紙に記入、記入後3分以内で発表  ※合計6分以内)

下記3点について、回答用紙に記入してください。
① コタロウくんは「12時05分~12時10分」にかけて、どのような症状であるといえるか
② その症状だと判断した根拠は何か
③ その場面において、あなたがとるべき対応と手順
設問3で記入した内容を読み上げてください。
回答は①→②→③の順に読み上げてください。

 

合格の基準

この課題では、下記の3点について判定を行いました。

●子どもの症状が、時間経過に沿って食物アレルギー反応からアナフィラキシーに変化していることが分かる
●その症状の根拠・原因となる食品が分かる
●設定場面にいる保育者として、適切な対応ができる

 

ポイント解説

【設問1&設問2】
この設問では、「11時55分~12時00分」のコタロウくんの症状から、食物アレルギー反応を発症していることを判断できるか、その根拠・原因となるものについて正しい知識を持っているかを問いました。

「11時55分~12時00分」にかけて、コタロウくんは、「食後に口の中を気にしている」「顔から手・足にかけて全身に赤い発疹が出ている」ことから、”(食物による)アレルギー反応”が出ていると判断できます。
その症状の原因としては、食後まもなくの発症であることから、昼食で食べた食品がアレルゲンだと考えられます。アレルゲンには様々な種類があります。何がアレルゲンとなりうるか、正しい知識を持っておくことが必要です。

 

【設問3&設問4】
この設問では、「12時05分~12時10分」にかけて、コタロウくんの症状変化を正しく把握できているか、その根拠を正しく理解できているか、保育者として適切な対応が行えるか、を問いました。

アレルギーの症状が急激に表れ、呼吸困難や意識障害が出た状態をアナフィラキシー(ショック)といいます。

「12時05分~12時10分」にかけて、コタロウくんは、「食べたものを嘔吐。強い咳を繰り返し、ヒューヒューと苦しそうな呼吸音」「意識がもうろう」という状況、「11時55分~12時00分」より病状が悪化していることから「アナフィラキシー(ショック)」をおこしていると判断できます。

既に呼吸器障害・意識障害が出ていることから、保育者は”危険な状態”と判断し、迷わず119番通報することが必要です。
同時に、
・アレルゲンを子どもの皮膚から取り除く(今回の出題では食後に嘔吐が起こっているため、嘔吐物に含まれるアレルゲンが口内に残留している可能性を考え、それらを取り除く)
・救急隊の到着まで、窒息などの危険を回避しつつ状況を観察する
といった行動が求められます。

 

模範解答

【設問1&設問2】
(1)コタロウくんは「11時55分~12時00分」にかけて、どのような症状であるといえるか
食物によるアレルギーを起こしていると考えます。

(2)その症状だと判断した根拠は何か
コタロウくんが口の中を気にしていることと、顔から手・足にかけて全身に発疹が出ているためです。

(3)その症状の原因として考えられること
昼食で食べた、卵とじうどんの「卵」、うどんの「小麦」、「乳製品」であるヨーグルトが原因と考えます。

 

【設問3&設問4】
(1)コタロウくんは「12時05分~12時10分」にかけて、どのような症状であるといえるか
アナフィラキシー(ショック)を起こしていると考えます。

(2)その症状だと判断した根拠は何か
判断の根拠は、嘔吐している、強い咳を繰り返している、苦しそうな呼吸音である、意識がもうろうとしているなどの症状が短時間で急激に出て、症状も悪化しているためです。

(3)その場面において、あなたがとるべき対応と手順
とるべき対応は、まず救急搬送を行います(119番通報/救急車を呼ぶ)。
次に、コタロウくんの口の中を確認し、食べ物(嘔吐物)が残っていたら取り除きます。
その後、嘔吐物による窒息を防ぐためコタロウくんの体を横に向け、苦しさを和らげるために衣服をゆるめます。
親御さんに連絡をし、救急車が到着するまでその場を離れず、コタロウくんの観察を続けます。

 

エピペンについて

アレルギー体質の子どもがいる家庭では、アナフィラキシーの症状を緩和するためにエピペン(アドレナリン自己注射薬)を常備しているところもあります。
今回の出題では、「親御さんから特に薬剤等は預かっていない」として、エピペンの使用は考慮しないものとしましたが、保育者としては押さえておくべきポイントです。
エピペンについては、過去の記事で詳しく触れていますので、この機会におさらいしておきましょう。
「アナフィラキシーが起きてしまったら!子どもの命を救う、実践エピペンの打ち方」
http://sickchild-care.jp/activity/255/

 

参考リンク(外部サイト)

保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2011)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku03.pdf

食物アレルギー緊急時対応マニュアル(東京都/2013)
http://www.tokyo-eiken.go.jp/files/kj_kankyo/allergy/to_public/kinkyu-manual/zenbun1.pdf

アナフィラキシーガイドライン(一般社団法人日本アレルギー学会/2014)
http://www.jsaweb.jp/common/fckeditor/editor/filemanager/connectors/php/transfer.php?file=/uid032318_616E67313131372833292E706466

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