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【乳児の心肺蘇生】第9回資格認定試験のポイントと解説③(「心肺蘇生法・気道異物の除去」より)

2017.10.04

第9回認定試験 第3問では、「心肺蘇生法・気道異物の除去」から”乳児の心肺蘇生”を出題しました。

【出題箇所】
●認定病児保育スペシャリストweb講座
講義13「心肺蘇生法・気道異物の除去」

●認定病児保育スペシャリスト試験公式テキスト
巻末資料「心肺蘇生法」(114ページ)

 

試験課題

【設定】
今日あなたは、訪問したお宅で、9か月の男の子コタロウちゃんの病児保育をしています。
お昼寝の時間になりました。さっきまですやすや眠っていたコタロウちゃんの様子がおかしいのに気づきました。顔色が悪く、唇が紫色です。

【設問1&設問2】
(制限時間:3分以内に回答用紙に記入、記入後3分以内で動作を行う)

(設問1)この状況で、次にあなたがとるべき対応について、手順を回答用紙に記入してください。記入が終わりましたら、「終わりました」と告げてください。
※処置の間、コタロウちゃんは一切反応をかえさないものとします。

(設問2)設問1で記入した手順を実施してください。
マネキンをコタロウちゃんに見立て、何の動作をするのかを口頭で説明(実況)しながら、試験官に見えるように実際にその動作を行ってください。
動作が終わりましたら、「終わりました」と告げてください。

※実況の例
「両手を上にあげます」と言いながら、“両手を上げる動作”をする。

 

合格の基準

この課題では、下記の2点について判定を行いました。
・事故が発生した際に、速やかに正しい蘇生措置を行えるか
・大人や幼児への心肺蘇生と、乳児への心肺蘇生の違いを理解しているか

 

ポイント解説

設定内の「顔色が悪く、唇が紫色」というキーワードから、チアノーゼが出ている=心肺停止の可能性を疑います。その後、「訪問型の病児保育である」「乳児である」「処置の間、コタロウちゃんは一切反応をかえさない」といった設定に注意して心肺蘇生法を実施できるかどうかを問うています。

 

模範解答例

※以下、(1)(2)・・・(7)は動作の手順が分かりやすいよう表記しているだけであり、実際の回答では「(1)反応の確認」といったように述べる必要はありません。

(1)反応(意識)の確認
設定された状況から、コタロウちゃんは意識がなく、呼吸も停止していることを疑います。
まずは反応の確認をします。
名前を呼びかけながら、肩や足裏に刺激を与え反応の有無をみます。
「コタロウちゃん、コタロウちゃん、(肩を軽く叩く)」
反応がありません。(設定内で『処置の間、コタロウちゃんは一切反応をかえさないものとします』と表記あり)

(2)119番通報(助けを呼ぶ)
119番通報をします。
(本設問では、訪問型の病児保育と設定されていることから、「助けを呼ぶ」といった回答は加点していません)

(3)呼吸の確認
呼吸の確認をします。胸やお腹のふくらみを、10秒以内でチェックします。
※鼻に耳を近づけつつ、胸・お腹の動きを目視

(4)胸骨圧迫
呼吸の確認ができないため、胸骨圧迫を実施します。
コタロウちゃんは乳児なので、胸の真ん中の若干おへそ寄りを2本指で圧迫していきます。
2本指で、胸の厚さの3分の1~2分の1ぐらいへこむぐらいまで、1分間に100回ぐらいの速さで30回圧迫します。

(5)気道の確保
続いて、気道の確保を行います。
(片手で額が真上を向くように押さえながら、あごを鼻より高くするように指先で持ち上げ、気道を確保する)

(6)人工呼吸
人工呼吸を行います。コタロウちゃんは乳児なので、鼻と口を同時に覆って2回息を吹き込みます。

(7)胸骨圧迫と人工呼吸を繰り返す
救急隊員がくるまで、胸骨圧迫と人工呼吸を繰り返します。
(または、制限時間まで胸骨圧迫~人工呼吸を繰り返しても正解とする)

 

事務局の所感

「心肺蘇生」は過去の認定試験でも数回出題されており、みなさん過去問題を十分に勉強されていたのか、受験者の平均得点が高い設問でした。
しかし、ほとんどできていながら、途中の動作を1つ忘れてしまう、といった方も少なくありませんでした。

本設問は「乳児の心肺蘇生」。子どもの生命が危機状態にあり、保育者が蘇生活動を誤ればその子は命を失ってしまいます。

前述の模範解答に挙げたセリフと実際に回答する場面でのセリフは、一言一句同じである必要はありませんが、すべての動作とその流れは確実に覚え、いつでも再現(動作)できる状態にしておきましょう。

動作の流れに加えて、動作の目的を理解し、十分なレベルで動作を行えているか(胸骨圧迫の強さ、気道確保時のあごの高さ など)を確認しましょう。
「その動作で本当に生命が助かるか」を意識することが大切です。

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