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【突然の吐き気は感染性胃腸炎をうたがえ!】ノロからロタへ、まるでリレーのように!~冬に流行する感染性胃腸炎対策~

2013.09.06

3分でわかる認定病児保育スペシャリスト

突然の嘔吐・吐き気

 

毎年秋口から冬にかけてはノロウイルス感染症、冬から春にかけてはロタウイルス感染症が、
まるでリレーするかのように流行します。

このふたつのウイルスは感染性胃腸炎の代表選手で、いずれも腹痛、嘔吐、下痢、発熱などを引き起こしますが、流行のシーズンを初めとして、異なる特徴を持つウイルスです。

罹ってしまったら、効果的な抗ウイルス薬がないため、予防がとても重要です。

しっかりとポイントを押さえ、集団感染を防ぎましょう!

 

キャプチャ

病児保育 感染症

 

~この記事の目次~
●ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の流行パターン

●ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の潜伏期間
●ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の症状
●ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の感染経路
●ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症のケアポイント
●ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の予防方法
●ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の消毒方法
●ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の特徴まとめ
●保育所における感染症ガイドライン

 

ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の流行パターン

その年により流行シーズンに若干のずれはありますが、ノロウイルス感染症が初冬(11月~1月)に流行がみられ、これと入れ替わるように早春(2月~4月)にロタウイルス感染症が始まることが多いようです。

まさに、これからのシーズンは要注意です!

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ノロウイルス
ロタウイルス

 

ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の潜伏期間

・ノロウイルスの潜伏期間:24~48時間
・ロタウイルスの潜伏期間:24~72時間

 

ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の症状

・ノロウイルス感染症
主な症状は、嘔気・嘔吐・下痢で、軽い発熱を伴うこともあります。嘔吐の回数は1日10回以上となる場合もありますが、高齢者などを除き重症化することはまれです。

・ロタウイルス感染症
主な症状は嘔吐・下痢・発熱で、熱は38度以上となる頻度が高いです。激しい嘔吐・下痢による脱水で、入院となるケースも多くあります。酸味の発酵臭がある白色水様便が特徴的で、便の色が診断基準のひとつになります。

 

ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の感染経路

糞口(経口)感染、接触感染、飛沫感染により感染します。感染後の発症者や無症状病原体保有者との直接もしくは間接的接触による接触感染や、患者の嘔吐物や下痢便を介した飛沫感染等のヒト-ヒト感染によるものが主です。便中に多くのウイルスが排出され、また吐物の感染力も非常に強くなっています。

 

ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症のケアポイント

嘔吐がある場合は無理に食べさせず、水分を少しずつ与えましょう。電解質濃度の高いイオン飲料(経口補水液OS-1など)をとることで脱水症を防ぐことができます。有効な抗ウイルス薬はないため、吐気止めや整腸剤を使った対症療法となります。

 

ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の予防方法

排泄物からの感染、接触感染、飛沫感染により感染するので、

(1)手洗い、②患者の隔離、③糞便・おむつ・吐物の適切な処理
(2)汚染された服や床などの塩素系薬剤による消毒

が予防方法となります。

消毒にあたっては、アルコールやエタノールでは殺菌効果はありません。「85℃1分以上の加熱」「次亜塩素酸ナトリウム」による消毒が効果的です。

次亜塩素酸ナトリウムは、薬局やインターネットで購入できますが、家庭にある「塩素系漂白剤」には次亜塩素酸ナトリウムを含むものが多いので代用できます。消毒液のつくりかたは、こちらの記事で紹介しています!
【ノロウイルスをやっつけろ!】家にある物で簡単にできる次亜塩素酸ナトリウム消毒液のつくりかた

 

ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の消毒の方法

A:便や嘔吐物が付着した床やトイレ、衣類など
0.1%(1,000ppm)の消毒液を用います。消毒液をたっぷりと布に染み込ませて拭いた後、10分くらいしてから水ぶきします。

B:おもちゃ、調理器具、直接手で触れる部分など
0.02%(200ppm)の消毒液を用います。消毒液に 10 分くらい漬けてから水ですすぎます

 

 

ノロウイルス感染症・ロタウイルス感染症の特徴まとめ 

ノロウイルス感染症
ロタウイルス感染症
流行の時期 11月~1月ごろがピーク 2月~4月ごろがピーク
感染しやすい年齢 すべての年齢層 6か月~2歳を中心に、乳幼児に多く発症
症状 ・嘔気・嘔吐・下痢が主症状・発熱の頻度は低い・嘔吐の回数は1日10回以上となる場合もある ・嘔吐・下痢・発熱が主症状・酸味の発酵臭がある白色水様便・発熱(38度以上)の頻度が高い・嘔吐の回数は1日3~6回程度のことが多い
感染の経路 ヒトからヒトへの経口感染
ケアポイント ・嘔吐がある場合は無理に食べさせず、水分を少しずつ与える・電解質濃度の高いイオン飲料をとることで脱水症を防ぐことができる
予防 ・手洗い・次亜塩素酸系消毒液による消毒・ワクチンはない ・手洗い・次亜塩素酸系消毒液による消毒・ワクチンあり
(生後2か月から2回接種)※現状「任意接種」だが、定期接種化が検討されている。

 

感染力が非常に高いため、保育所や学校などでは特に注意が必要です。

保育所における感染症対策については、厚生労働省からガイドラインが出されており、各保育所では、このガイドラインにのっとった対応が求められています。

 

 

保育所における感染症ガイドライン

【保育所において留意すべき事項】
 冬に流行する乳幼児の胃腸炎は、ほとんどがウイルス性
 ロタウイルスは3歳未満の乳幼児が中心で、ノロウイルスはすべての年齢層で患者がみられる
 ウイルスが少量でも感染するので、集団発生に注意する
 症状が消失した後もウイルスの排泄は2~3週間ほど続くので、便とおむつの取り扱いに注意する
 ノロウイルス感染症では嘔吐物にもウイルスが含まれる。嘔吐物の適切な処置が重要である。
 食器等は、熱湯(1分以上)や0.05-0.1%次亜塩素酸ナトリウムを用いて洗浄
 食品は85度、1分以上の加熱が有効
(2012年改訂版 保育所における感染症ガイドラインより抜粋)
保育園などで感染者が出た場合、汚物の取り扱いは使い捨てのエプロン、マスク、手袋(使い捨てのビニール手袋がよい)をして、塩素系消毒剤を使ってふきとり、汚染された衣類は水洗いして塩素系消毒剤を使用します。

登園にあたっては、嘔吐・下痢等の症状が治まり、「ふだんの食事がとれること」を目安にするとよいでしょう。とにかく、1にも2にも、感染予防です。「正しい手洗い」を、子ども達にもしっかり指導して、元気に冬を乗り切りたいですね!

 

▼今回の記事は・・・
認定病児保育スペシャリスト試験公式テキスト(一般財団法人 日本病児保育協会)
2012年改訂版「保育所における感染症ガイドライン」厚生労働省
「学校、幼稚園、保育所において予防すべき感染症の解説」日本小児科学会 予防接種・感染症対策委員)
札幌市東区保健福祉部健康・子ども課生活衛生係ホームページ
福山市保健所ホームページ

などを参考に当協会が作成し、
病児保育室シェ・モアを運営されている山口小児科内科 山口義哉院長にご監修いただきました。

 

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