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参考情報:『ひとり親家庭』の子育て事情(2015年)

2015.07.09

先日、子どもの病気に焦点をあてたJaSCAのアンケート調査結果を公開しました。
“病児保育を利用する側“を対象とした今回のアンケート、回答者600件のうち50件は『ひとり親家庭(シングルファーザー、シングルマザー)』からの回答でした。
(先日公開したプレスリリースはこちら

『ひとり親家庭』と『共働き家庭』の回答を比較してみると、病児保育サービスの認知(知っている)や、利用経験(利用したことがある)はどちらの家庭もほぼ同水準。
一方で、就労環境や病児保育サービスを利用しない理由など、『ひとり親家庭』と『共働き家庭』で大きく異なる点も明らかになりました。

『ひとり親家庭』の子育て事情は、『共働き家庭』以上に知られていません。
50件という少ない回答件数ではありますが、参考情報として『ひとり親家庭』のアンケート調査結果もここでお伝えしてきます。

 

【ひとり親家庭の子育て事情①】非正規雇用の割合が大きい

『ひとり親家庭』の職業トップは、「会社員(正社員)」の58%。
一見すると、『共働き家庭』の「会社員(正社員)」の64%に比べても遜色がなく見えます。
ところが同じ会社員でも「会社員(契約社員・派遣社員)」、「パート・アルバイト」といった非正規雇用に注目すると、『ひとり親家庭』は両者あわせて28%であるのに対して、『共働き家庭』の非正規雇用は11%にとどまっています。『ひとり親家庭』は、非正規雇用の割合が大きいといえます。

【ひとり親家庭の子育て事情②】世帯年収は約半数が400万円未満

『ひとり親家庭』では「300万円未満」「300万~400万円未満」がそれぞれ24%と多く、『ひとり親家庭』の約半数(48%)は世帯年収400万円未満であることがわかりました。
一方、『共働き家庭』は「1,000万~1,200万円未満」(15%)に次いで、「500万~600万円未満」「600万~700万円未満」「700万~800万円未満」に分散しており、加重平均は808万円。『ひとり親家庭』の加重平均512万円とは、約300万円の収入差がみられます。

 ひとり親_世帯年収

【ひとり親家庭の子育て事情③】
勤務先の子育てと仕事の両立を助ける仕組みや制度に対する充足度が低い

『ひとり親家庭』に勤務先の子育てと仕事の両立を助ける仕組みや制度に対する充足度を聞いたところ、「整っている」と回答したのは32%(「十分整っている」、「ある程度整っている」の合計)。『共働き家庭』の49%(「十分整っている」「ある程度整っている」の合計)に比べると『ひとり親家庭』の充足度は低い水準にとどまっており、子どもの病気の時も休みづらい環境にあることが推察されます。 ひとり親_職場の仕組みや制度に対する充足度

【ひとり親家庭の子育て事情④】
頼りは、同居あるいは近居している(子どもにとっての)祖父母のサポート

プレスリリースでもお伝えした通り、子どもが病気の時の家庭内の対応として『共働き家庭』では「母親が仕事を休む」が6割以上(65%)を占めています。一方、『ひとり親家庭』では「子どもにとっての祖父母に預ける」が52%で最も多く、『共働き家庭』との対応の違いが鮮明になっています。
また、今回のアンケート調査では後述のように12%のひとり親家庭が病児保育サービスの利用経験があるにも関わらず、『ひとり親家庭』の最も多い対応として「病児保育サービスを利用する」をあげた回答者はいませんでした(0%)。

ひとり親_家庭内の対応

※シングルファーザーから寄せられたコメント
・会社を休みづらい
・急な病気に対応してもらえる親(注:祖父母のこと)が近くにいることは重要

※シングルマザーから寄せられたコメント
・一人親のため、当たり前だが日常の全てが大変
・引っ越してきたばかりで周りに誰も知り合いがいないし、シングルマザーなので大変の一言

調査では『ひとり親家庭』の約3分の1(32%)が祖父母と同居しており、近居(交通手段を問わず30分以内で行き来できる場所に住む)をあわせると、祖父母が同居あるいは近居している割合が70%に上ることもわかりました。
『共働き家庭』での祖父母との同居は14%、近居をあわせた割合は60%となっています。

共働き家庭の母親からも
・周りの協力がなければ両立は困難。子どもの病気の時は休みをとりますが何日も休めないので、祖父母に見てもらっています。それを職場では当たり前のように思われていますが、それでは祖父母が近くにいない人は仕事を続けられません。
とコメントが寄せられているように、親に代わって祖父母が子どもの病気に対応している様子がうかがえます。この状況が、近年“イクジイ(育爺)“が普及してきていることとも、関係がありそうです。

なお、共働き家庭からのコメントには
・頼りにしている祖父母がたまに『孫の面倒をみているのに・・・』と言ってくることがあり、トラブルになることがある
・祖父母が助けてくれているので今はよいが、両親が高齢なので、両親に手伝ってもらえなくなった時のことが不安
という内容もありました。

『共働き家庭』でもこれだけ祖父母が頼りにされているのですから、『ひとり親家庭』ではなおさらでしょう。そして祖父母のサポートが受けられない『ひとり親家庭』の親御さんは、子どもの病気の対応に苦慮していることが容易に想像できます。

 

【ひとり親家庭の子育て事情⑤】
病児保育サービスを利用したことのない理由は「保育料が高い(高そう)」だから

ひとり親_利用したことがない理由(白)

これまでに病児保育サービスを利用した経験があるのは、『共働き家庭』『ひとり親家庭』どちらも12%で、利用状況に差はみられませんでした。
これまでに病児保育サービスを利用したことがない理由の上位3項目をみると、『ひとり親家庭』では「保育料が高い(高そう)(43%)」、「祖父母などの親族、友人・知人にサポートしてもらえるから(39%)」、「利用できる地域に病児保育サービスがないから(34%)」でした。
特に「保育料が高い(高そう)」の43%は『共働き家庭』の同項目の回答(21%)の2倍以上であり、『ひとり親家庭』で突出していることが明らかになりました。

病児保育サービスを利用するには、多くの場合、利用1日ごとにサービス利用料を支払う必要があります。自治体から委託を受けている病児保育施設などでは所得に応じて利用料の割引が受けることができるケースもありますが、(保育所・保育園などの預け先に月極で支払う)日頃の保育料に加えての出費になるため、『共働き家庭』以上では『ひとり親家庭』で病児保育サービス費用に対する負担感が大きいと思われます。

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今回のアンケート調査で、多くの『ひとり親家庭』が祖父母のサポートを受けて、子どもの病気に対応していることが明らかになりました。でも、頼りとなる祖父母のサポートが受けられなくなった時、お子さんはどうなってしまうのでしょう?そして、いま、この時も祖父母のサポートを受ける環境になく、親御さんが子どもの病気の対応に苦慮している『ひとり親家庭』も一定数存在しています。

『ひとり親家庭』のお子さんが病気になった時の対応は、『共働き家庭』のお子さん以上に不安要素が多いのです。

このアンケート調査結果が、『ひとり親家庭』の親御さんが子育てと仕事を両立していくための、何らかのきっかけとなることを、私たちJaSCAは願っています。

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