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【突撃★隣の病児保育!】大阪府和泉市 老木レディスクリニック病後児保育バンビーニに行ってきました!

2015.03.17

人は人との関係性の中でこそ生きるべきだけれど、今の日本社会ではその関係性が希薄になりつつあります。この状況を打破するには、ある程度の「しくみ」や「しかけ」が必要。
そんな観点に立って、手段のひとつとして病児保育に取り組まれている一方、新しい試みとして児童文学館の立ち上げにも関わっていらっしゃる―――でも本業は産婦人科医!?

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「突撃★隣の病児保育」第15弾は、大阪府和泉市にある老木レディスクリニック病後児保育室バンビーニの老木正彰先生にインタビューしてきました!
全国に先駆けて、新米ママの「産後ケア」に取り組まれている先生です。


 

―――病児保育を初められたきっかけは?

産婦人科クリニックは和泉市ではなく、このクリニックは地域ではじめてで、唯一新しい世代の産婦人科として開院したわけです。
この地域は、核家族化も進んでいます。昔だったら、近隣の方々皆で助け合って支援しあっていたようなつながりも、今は希薄になって、マンションや戸建住宅に住み、隣にどんな人が住んでいるのかもわからないような状況が多くなりました。

お母さんも職業をもっていたり、あるいは24時間育児をする中で、出産後もサポートが十分でない状態で育児をしています。妊婦健診に来院される方は、上の子を連れていらっしゃることが多く、健診の間、上の子を預かれる一時保育は必要だと思ったし、開院するときに保育施設を併設することを前提に考えていました。

ちょうど和泉市の児童福祉課っていう課が、病児保育事業を進めていくという話があり、市のほうでそういった状況を「仕組み」で改善していく気持ちがあるのであれば、わたしも賛同し、協力させていただこうと思いました。

特に母親は、仕事のストレスを抱えた上に、家でマンツーマンで子どもと向き合っているというのは、やはり煮詰まってしまうことも少なくなく、息の詰まることもあると思います。そういうところに、逃げ道をつくってあげるということ・・・

少なくとも病児・病後児に対してはそのような支援システムが必要であるという思いが大きかったと思います。

―――老木先生は、産婦人科を開院される際に保育施設を併設することは、そもそも前提として考えていたところ、ちょうどタイミング良く和泉市では病児保育の取り組みが進み始めた。だったら、病児保育も保育には変わりないから併設しよう、という感じだったのですね。

そうですね。病児保育は、行政と一緒に進めたということです。

―――1日の定員は2名ということですが。

ニーズ的には、3名前後ではないかと思う。ただ、ここで病後児の受入れを増やすという方向性ではなくて。じゃあ健康なときにもコミュニケーションを取れないかというのが、一番のテーマです。
病気になってから「施設にチェックインする」ということではなく、その前からお母さんやシッター同士が仲良くなっていれば、お互い助けあうこともできるかもしれない。

安藤忠雄という建築家の提案のもと、一緒に施設をつくろうとしていて、そこで子どもとお母さん、それから年配の方も含めてコミュンケーションや助けあうことを企画しています。

―――それはきっと楽しみにされている方が沢山いらっしゃるでしょうね

公表はしておりませんが、現実化を願っております。

―――病児保育を利用される方は、こちらでご出産の方が多いのでしょうか

そうですね。それは圧倒的に利用される方が多いです。うちに病児保育があるって知っている方はどんどん利用されていますね。

―――こちらでご出産される方は、働いている方が多いんでしょうか

ほとんどの方働いていますね。95%ぐらいじゃないですかね。
僕は、子どもはいろんな人の目で見てもらって、「こんなに頑張ってますよ」、「これまずいよね」、といろんな人の意見も加えながら、育つのが良いと思っています。親はどうしても視野が狭くなりがちで、視野が狭くなれば精神的に辛くもなってしまう。

だから、保育所に預かってもらって、自分では見つけられない子どもの良い所も、見つけてもらったりしながら、すこし距離感を持ちながら子育てするのは良い考え。またすべて人間っていうのは、どこかに「逃げ道」が必要だと思うので・・・そのひとつの窓口として病児保育を始めました。
今考案している施設も、同じ気持ちで関わっています。

―――本業のクリニックだけでもお忙しいと思いますが、病児保育にしても新しい施設の立ち上げにしても、大変ではありませんか

基本、医業は商売ではく、自ら「レスキューしよう」という気持ちがまずなければ、ダメだと思っています。
今はコミュニケーションの手段が増えて、携帯やネットで交流できますが、ぼくはそれが一番よい手段だとは思っていません。受け手がよい受け止め方をすればいいけれど、そうでない場合には、逆に敷居ができてしまいます。
やはり会って、どこかに集まって、顔を見てコミュニケーションをするのが一番いいのかなと・・・

―――そうですね。ちょっと反応みながら言葉選んだり・・・ということが携帯だとなかなか難しかったりしますよね。

そういう顔をあわせたコミュニケーションの場を、お母さん同士が勝手に展開していたりする中に、私が入ってくことでまったく違った空気ができるんですよね。「先生がキタ!」っていう、そういう空気の変化は大切です。

私は本音と建て前がまったく無い方なので、「あ、これはまずいかな」ってぐらいに、ダイレクトに言っちゃうんですけどね。でも、そういうこと含めたコミュニケーションの場を持てるようにしていかないと、将来をこの日本や各地区を担っていくこどもたちの「力」が低迷していくと思います。個人でそういうものを育むのは難しい。そのいいきっかけになってくれる「場所」をつくれたら。

医療全体で考えて、垣根をとっぱらうことが理想だと思い、病院や地域医療機関同士や、保育園とも、相互にやりとりして、できるようにしたいと思っています。

―――そんなこと・・・できるのでしょうか・・・

できないから、できる医療の手本を作っていくというのが、僕のビジョンですね。

―――うーん・・・先生は、イノベーターでいらっしゃるんですね。しかし、医療界はなかなか独特の世界観があって、新しい物を受け付けないというか、出る杭は打つ、的なイメージがあるのですが。老木先生がそういう業界に一石を投じようとすれば、なにか圧力のようなものはないのでしょうか。

僕たち医師が最も、謙虚である必要があります。
いろんなハンディキャップ—精神的なものであったり、身体的なものであったり—そういったハンディキャップに対して、検査してあげる、薬剤を処方してあげる、注射してあげる、ということが先行する場合もありますが、「心配ない、絶対よくなるから!」って様々な形に対応したいですね。

―――確かに、「大丈夫」の言葉が欲しくて来ている人もいますよね。

でも、最近はそういうこと言わない医師が多い。何でもかんでもインフォームドコンセントと言われているように「こういう心配もあるよ、こういう可能性もあるよ、こういうことあったら大きい病院いきなよ」と、自分の心配を優先し、逃げ道をつくることが多い。
自分のことと、患者のことと、どっちが大切なの?と聞かれた時に、心の底から「患者さんです」と応えられる医師が、どれだけいるのか。たぶんほとんどいないと思います。

僕たち医師は、患者さんのために、自分の人生を優先すべきではないと思っています。
僕は1日1食しか食べません。夜11時頃、夕食を食べるだけ。良くない生活習慣だとは思いますが・・・

―――えーっ!!ハードなお仕事なのに1日1食とは信じられません。先生が倒れては元も子もありませんからちゃんと食べてくださいね。
そんな先生の貴重なお時間を沢山頂戴してしまいましたが。お話伺うにつけて、老木先生がとても大きなところで、ビジョンをもっておられることがよくわかりました。いつもインタビューの終わりに、「これからの病児保育について」お伺いするのですが、今回はもう少し大きなところで、「これからの日本の未来にひとつ重要なのはコレだ!」みたいな部分があれば、ご意見伺わせていただけますか。

んー・・・やっぱり、子どもが存在しなかったら未来はないでしょう。
日本の美徳であった「人への思いやり」を大事にして前進していこう、という気持ちが失われてしまったらいけない。
子どもたち、彼ら達は、純粋な目で大人を見てくるので。こちらも本気でいかないといけない。本気でなかったら「この人嘘つき」になります。

僕は、回診ということを365日欠かしたことがないけれど、それは医師の責任としての日常姿勢です。自分の目でしっかり見て確認することを大切にしたいと思っています。

病児保育でいえば、何かあったら子どものレスキューしていく、という奉仕精神を基本に持っているかどうかが、大切なんじゃないでしょうか。

認定病児保育スペシャリストっていうものやるんであれば、そういうことが一番の資質で、「なんで病児保育をやろうと思ったのか」という部分をしっかり伝えられる人でないと。
「就職するために資格が欲しい」とか、そういう理由じゃなくて。根底にある望みを大切にしたらいいと思います。

―――そうですね。私たちの資格にもアドバイスいただいて、ありがとうございます!最後に、日本の未来を担う「子ども」と信頼関係を築く上で、先生が一番大切にされていることは、なんでしょうか。

「本音」ですね。

建て前で物をいえば、人はすぐに見抜きます。子どもだから、常に親が支援しなきゃいけないってことはないと思います。3歳ぐらいの子どもだって、親が悩んでいること「どう思う?」って相談したら、真剣に悩んで答えを出そうとしますよ。

―――大人だけでなく、子どもに対しても「本音」のコミュニケーションを取ること、確かに大切ですね。先生、今日はありがとうございました!


 

いかがでしたでしょうか。ちょっといつもの「突撃★隣の病児保育」とは毛色の違う回となりましたが。
老木先生のお話、先生の信念に基いていて、とても力のあるお話でした。
先生の描く未来は明るく、お話を伺っていると「ああ、そういう風になっていくんだな」と思わされる力強さがありました。(下記は、先生に一筆メッセージいただきました!)

老木先生から一言02

病児保育を営むのも「日本の未来」を見据えてのこと、というのはまさに私たちも思いを同じくするところです。私たちJaSCA(一般財団法人 日本病児保育協会)も、先生に負けずに、頑張りたいと思います!

【インタビューと記事:サチ

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