【21歳/非保育系男子学生の挑戦!】梅くんの病児保育実習~3日目~
2013.09.12
【21歳/非保育系男子学生の挑戦!】梅くんの病児保育実習~3日目~
2歳6か月の男の子との出会い
今日のお預かりは6人と比較的落ち着いた感じでしたので、「病状」と「発達の状態」を考えながら保育をする(前日の日誌参照)ために、1人の子に集中することに決めました。
朝、お母さんと離れる時にシクシク静かに泣いていた2歳6ヶ月の男の子と一日関わることに。
まずは、昨日の反省を生かし、スタッフの方が保護者の方から病気の経過などを聞き取ったシートに目を通し、現状を把握。昨日から連続でのお預かりで、上気道炎、いわゆるカゼで、気管支炎の疑いがあるとのこと。
今日は、痰の絡んだ咳が少し特徴的。熱は、前日の午前中は解熱剤で下がっていましたが、午睡後、39.6℃まで上がってしまいました。今朝は37℃台まで下がり、体温の上下が見られました。入室時に不安になって泣いてしまう傾向があり、今日も不安そうな表情でした。遊びのときは、あまり他の子と積極的に遊ぶ様子は見られず、とても大人しい子です。
これらのことを踏まえて以下のような保育看護の方針を立てました。
◎病状の観点から
熱の上下があるので、随時身体を触りながら熱っぽさを把握して、状態の変化に気を付ける。痰の絡んだ咳が出て、気管支炎の疑いがあるとのことなので、水分補給はしっかりとする。
◎発達の観点から
2歳ということで自主性・自発性を尊重する。しかし、まだまだ一人でできないことも多いので、近くで見守りつつも、助けを求めてきたらしっかりと応じてあげる。
こういった感じでその子に合った保育の計画を立てようという意識が芽生えただけで、ちょっとは成長した感じがします笑
午前の遊びでは、上述の発達の観点から考えた接し方を踏まえ、こちらから「あれやろう、これやろう」と働きかけることは最小限にして、本人が興味を持ったものを中心に静かに遊ぶよう心がけました。
電車のおもちゃの接続などは一人でできないため、助けを求めてくる場面もありましたが、その際にも全部やってあげるのではなく、「一緒にやろうか」と声掛けをして、本人の達成感も得られるように工夫したりもしました。
だんだんと緊張も解けてきて、午前の終わりには、手を繋いでお買いもの(ごっこ遊び)ができるくらいまで打ち解けることができました。
食事の介助も最初から最後まで行いました。一人で食べるのをできる限り見守りましたが、時々手が止まってしまうので、フォークやスプーンを口元に持っていってあげるとちゃんと食べてくれます。
カゼで、そのうえ気管支炎の疑いがあり、痰の絡む咳が目立っていたということもあり、水分補給を心がけ、お味噌汁と麦茶を半々ずつ飲めるだけ飲ませてあげました。
ここで、2歳6ヶ月ということで、「咳が出ちゃってるから水分だけは取ろうね~」と、根拠をしっかりと示しながらも、難しい説明は避け、発達の状態に即した声掛けを心がけることができました。
午睡の時間です。着替えてトイレに行って、さあ寝ようという段階になったのですが、布団ではなく私の方に走ってきてしまいます。嬉しい!内心ニヤニヤしながらも、ちゃんと安静に寝なくてはいけないので、布団に寝かしつけ、眠りにつくまで付き合いました。
子どもの状態は「数字」で見るのではない
午後。眠りから覚めると熱が。39℃近くまで上がってしまっていました。昨日も同じパターンで午睡後に体温が上がってしまい、解熱剤を使用しましたが、今日は数字の割に元気に遊ぶことができているので、看護師の方の判断で解熱剤は使用せず、クーリングをしながら静かに遊んで午後を過ごしました。
子どもの病気を見るときのポイントは、体温などの数値ももちろん大事ですが、 それ以上にその子自身の状態です。熱が高くとも元気な時もあれば、熱はそれほど高くなくともぐったりとしている時もあります。保育者にはそれを見極める目が必要とされているのです。
今日は、1人の子に、その子の病気や発達の状態に気を配りながら接することができました。これは、実際に現場に出て、保育をしなければ絶対に経験できないことです。
2歳6ヶ月、上気道炎の子がどのような振る舞いをするのか、それを文字でいくら読んだところで 頭に入ってくることはありません。しかし、実際に触れてみて、そこで得たものと照らし合わせながら改めて学習してみると実感を伴った理解に繋がります。実習に入ってみて本当に良かったな、と思えた一日でした。
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