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【第11回保育スキルアップ・オープンセミナー】北浜直先生に聞く!秋から冬の感染症~保育所での対策はこれでバッチリ!

2015.10.27

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9月26日に開催した第11回保育スキルアップ・オープンセミナーでは、「北浜先生に聞く!~秋から冬の感染症対策 保育所での対応はこれでバッチリ!」と題し、小児科医の北浜直先生にお話いただきました。

速報でお伝えしたように、参加者アンケートでは「最新の医療(現場)の状況と知識が聞けた」「とくにワクチンの話が参考になった」の2点が多く寄せられました。

参加した認定病児保育スペシャリストが着目したポイントを中心に、セミナーの講義内容をお知らせします。

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 その1:今年2015年シーズンから、インフルエンザワクチンは4価ワクチンに!

インフルエンザにはA型、B型があることはご存知のかたも多いと思いますが、日本のインフルエンザワクチンは国立感染症研究所が次年度シーズンの流行予測を行って決定します。

昨年2014年まで、日本のインフルエンザワクチンは3価ワクチンでした。
4価、3価って?
聞き慣れない方もいるかもしれません。
4価、3価をそれぞれ4種類、3種類に置き換えとてみると、わかりやすいです。

つまり、昨年までは3種類のインフルエンザウイルス、A型の2種類「A香港型」と「H1N1型(2009年に新型と呼ばれたウイルス)」、B型の1種類(「ビクトリア型」と「山形型」のうち1種類を選択)に対応したワクチンでした。

ここ数年B型は「ビクトリア型」と「山形型」どちらか1種類ではなく、どちらのウイルスも流行していたため、特にB型についてワクチンの効きめが少ないと言われてきました。

この状況を打開すべく、欧米諸国と同様に、B型の「ビクトリア型」「山形型」両方に対応する4価ワクチンが、今シーズンから導入されました。

また、昨年2014年のインフルエンザワクチンでは、新しいワクチン『フルミスト』の輸入が話題になりました。

フルミストは鼻に噴射する経鼻ワクチンであり、鼻の粘膜に生ワクチンがつき、感染そのものを防止します。日本国内ではまだ認可されていません。

国内で認可されているワクチンは皮下注射により血液中に免疫ができます。インフルエンザウイルスが血液に入ってきた段階でウイルスに抵抗します。ウイルスに感染はするが、悪化させない(脳症などの重症化を防ぐ)役割があります。

同じインフルエンザワクチンでも注射ワクチンと経鼻ワクチンでは、違いがあることを保育者は理解しておく必要があります。

※フルミストをはじめとする、インフルエンザ最新情報はこちらでご覧いただけます。
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その2:明日から実践できる!保育者が啓蒙したい感染症対策

 

JaSCAが感染症について情報発信を行っているシリーズ、病児保育のツボ
多くの感染症の予防策として、「手洗い」と「うがい」があげられています。
この2つに加えて、北浜先生から細菌やウイルスが粘膜に付着して感染することに着目した予防策を2つ教えていただきました。

 

1つめは「鼻かみ」
病児保育を初めて利用することの多い1歳のお子さんだとちょっと難しいですが、2歳をすぎたあたりから徐々に練習を始めるとよいのでは?と北浜先生。

ティッシュを使っての練習、くわしくは北浜先生のブログにて紹介されていますので、ぜひご覧ください。
http://ameblo.jp/tadashikjp/entry-11419055319.html

 

2つめは「洗顔」。
こちらは目の粘膜に着目した対策です。
タオルを濡らして顔面をふくことにも効果はあるとのこと。保育所だと一人ひとり洗顔させるのは難しいですが、保育者として親御さんにおすすめしてみるのも有効かと思います。

これら2つの対策は感染症対策だけでなく、花粉症といったアレルギー対策にも有効です。
参加者アンケートでも多くの方が、「明日から子どもに鼻かみやってもらえるようチャレンジしてみます!」と記入されていました。

 

▼そのほかに、北浜先生が取り上げた秋から冬の感染症はこちらです。
(JaSCAの記事をあわせて掲載しています。ケアポイントなど参考にされてください。)

(1)今年は4月から流行が始まり、秋になっても流行が続いている『手足口病』

【これを見ておけば大丈夫!】いま大流行の手足口病とは!?
http://sickchild-care.jp/point/1180/

 

(2)現在すでに流行している『RSウイルス感染症』

【乳児に感染させてはいけない】RSウイルス感染症の症状から治療までまとめました!
http://sickchild-care.jp/point/2077/

 

(3)これからの季節に流行する『ウイルス性胃腸炎』

【2015年版】新型ノロウイルスが大流行の兆し!予防方法やケアポイントをチェック!!
http://sickchild-care.jp/point/9524/

 

北浜先生からは、ここ数年、従来は季節が限定されていた感染症(上記の手足口病やRSウイルス感染症など)の流行が早く始まったり、長い期間続くケースが増えてきているという言及もありました。

今後もJaSCAではセミナーだけでなく、公式サイトFacebookTwitterほっとせい通信(月1回発行のメールニュース)を通じて感染症の最新情報をお伝えしていきます。

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