一般財団法人日本病児保育協会 設立4周年ごあいさつ
2016.09.18
本日9月18日、一般財団法人 日本病児保育協会は設立4周年を迎えることができました。
わたしたちは病児保育の資格「認定病児保育スペシャリスト」を認定し、病児保育を学ぶ場としてweb講座を運営しています。
この4年間で、わたしたちが考えている以上に「病児保育」という言葉は広く知られるようになりました。
その大きなきっかけは、昨年2015年に病児保育をテーマとしたドラマ「37.5℃の涙」が放映されたことでした。
ドラマ放映後、とくに今年2016年に入ってからは保育系大学・専門学校のカリキュラムにweb講座を導入し、卒業時の資格付与をめざすケース(アカデミック)が顕著に増えています。
さらには高校生や高校生のお子さんを持つ親御さんから「将来病児保育に対応できる人材になりたいが、高校卒業後の進路はどうしたらよいか」といったお問い合わせも頂戴するようになりました。
病児保育への関心がこれからの保育を担っていく新しい世代に広がっているのは、非常にうれしいことです。
一方で内閣府が発表している最新のデータ(平成26年度交付決定箇所数)によると、病児・病後児保育事業は全国に1,839箇所。
病児保育を利用することの多いお子さんが通う保育所は全国で30,000箇所以上ですから、病児・病後児保育事業のカバー率はわずか6%にすぎません。
(参照元:http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/outline/index.html)
共働き家庭の増加が続いているため、病児保育に直面している家庭も増加の一途をたどっています。同じ内閣府発表データによると、年間で病児・病後児保育事業を利用しているお子さんは延べ57万人。
政府はこの利用者数を2020年に延べ150万人まで増加させる目標を掲げています。
今後4年間で現状の約3倍に近いお子さんが病児・病後児保育を利用できる環境を整える必要があります。
病児保育の担い手は今後ますます求められていきます。
本日、無事に設立4周年を迎えられたことに感謝するとともに、今後も病児保育を志す全ての方に学び集う場を提供し、病児保育をあたりまえの社会インフラとすることを目指し、ひきつづき活動してまいります。
2016年9月18日
一般財団法人日本病児保育協会 理事長 駒崎弘樹
事務局スタッフ一同