【感染経路・感染予防】第10回認定試験のポイントと解説②(「感染予防について理解する」より)
2018.03.02
第10回認定試験では、「感染予防について理解する」から”感染経路”および”感染予防を知る意味”について出題しました。
【出題箇所】
●認定病児保育スペシャリスト資格取得web講座
講義8「感染予防について理解する」
●認定病児保育スペシャリスト試験公式テキスト
第7章「感染予防」(58~67ページ)
試験課題
【設問1&設問2】
(制限時間:2分以内に回答用紙に記入、記入後2分以内で発表 ※合計4分以内)
病原体が人体に入り込む方法である”感染経路”は4種類あります。
“空気感染” 以外の名称と、具体的な経路を回答用紙に記入してください。
設問1で記入した内容を読み上げてください。
【設問3&設問4】
(制限時間:1分以内に回答用紙に記入、記入後1分以内で発表 ※合計2分以内)
あなたは病児保育室に勤務する保育者です。
病児保育において感染予防を知る意味(目的)として4つの項目があり、
そのうちの1つは 「子どもや親に感染予防を伝え、保健教育をおこなう」 ことです。
残りの3つの項目を考え、回答用紙に記入してください。(※順序は問いません)
設問3で記入した内容をもとに回答してください。
合格の基準
この課題では、以下の2点について判定を行いました。
●感染経路名、およびその詳細な経路を理解している
●病児保育を行う保育者として、なぜ感染予防の知識が必要となるのかを理解している
ポイント解説
●感染経路名、およびその詳細な経路を理解している(設問1&設問2)
この設問では、web講座内で解説する4つの感染経路のうち「空気感染」の名称とその具体的な経路を例として挙げ、のこる3つの名称と経路を正しく答えられるかを問いました。
病児保育に携わる者として、「病気がどのように他者に感染するか」の知識は必要不可欠です。
感染経路を知っておくことで、他の子どもへの感染、保育者自身への感染を防ぎ、感染症の拡大を最小限に留めることができます。
試験では、”飛沫感染”や”経口感染”など「感染経路の名称」はほとんどの方が答えられていましたが、その「具体的な経路」は受験生によって出来が分かれる結果となりました。
減点・不正解の判定になった回答として目立ったのは、
・経口感染と接触感染を混同している
・説明が不足している→「病原体がついているものに手で触れることで感染します(手で触れた後にどうなると感染するのか?の説明が不足している)」など
でした。
キーワードとして覚えやすいのは「感染経路名」ですが、実際の保育現場で活かすことができるのは”感染の具体的な経路”の知識です。
web講座やテキストで学習される際は、キーワードだけではなく、その具体的説明もしっかり覚えると保育現場でより役立つ学びにつながるでしょう。
●病児保育を行う保育者として、なぜ感染予防の知識が必要となるのかを理解している(設問3&4)
この設問では、web講座内で「病児保育において感染予防を知る意味は?」で挙げている4つの意味(※)のうち1つを例として挙げ、のこる3つの意味を正しく答えられるかを問いました。
(※web講座では、講義8.「感染予防について理解する」内、動画の1分00秒~で掲載)
病児保育において、感染予防を知る最大の目的は感染症の拡大を防ぐことにあります。
講座内では、感染予防を知る意味として、具体的に、
・子ども同士の感染を防ぐ
・保育者自身の感染を防ぐ
・自分が媒介者になるのを防ぐ
・子どもや親に感染予防を伝え、保健教育をおこなう
と4つのポイントを挙げています。
感染予防を行うことで具体的に何を防ぐことができるかは、設問1・設問2での「感染の経路」とあわせて、確実におさえていただきたい知識です。
模範解答
【設問1&設問2】
“空気感染”以外の名称と具体的な経路は、
まず、飛沫感染があります。これは、感染した人のくしゃみや咳の飛沫に含まれる(病原体)を吸い込むことで感染します。
次に、経口感染です。これは、病原体に汚染された水や食べ物を摂取することで感染します。
最後は、接触感染です。これは、病原体を含む”感染源”に触れた手で、目や鼻の中などの粘膜に触れることで感染します。
【設問3&設問4】
のこる”病児保育において感染予防を知る意味・目的”は、
まず、子ども同士の感染を防ぐためです。
次に、保育者自身の感染を防ぐためです。
最後に、自分が感染症の媒介者になるのを防ぐためです。
次回は、課題3で出題した「気道異物除去」についての解説を行います。
関連キーワード: 感染予防, 認定試験