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【食物アレルギー症状の経過と対応】第11回資格認定試験のポイントと解説②(「代表的な子どもの病気/アレルギー」より)

2018.09.21

第11回認定試験 第2問では、「食物アレルギーへの対応」について出題しました。

国内の即時型食物アレルギー患者は、0歳をピークに加齢とともに次第に減少します(下図)が、食物アレルギーを発症することの多い乳幼児期は、病児保育を多く利用する年齢層と重なります。

 

アレルギーの実態

食物に関連するアレルギー疾患 – 日本小児科学会

 

 

最近では、アレルギーへの対策として、完全除去法の他に、経口免疫(減感作)療法(・・・専門の医師の管理のもとで連日原因食物を少しずつ食べていくことで、アレルギーの原因となる食物が食べられるようになるという治療法)を受けるお子さんも増えてきました。

しかしながら、病気の時のアレルギー症状の出現方法は、普段の場合と異なることも可能性として考えられます。
病児保育を志すものとして、即時型食物アレルギーの緊急時対応は、しっかりと押さえておく必要があります。

 

試験課題

<設定>
あなたは訪問型病児保育で、5歳の男の子コタロウくんの保育をしています。
お昼になってコタロウくんは、お預かりした昼食を食べています。
昼食を食べているコタロウくんの様子を観察していると口の周りが赤くなり、かゆがっていて、
「口の中が変な感じがして気持ちが悪い」 と訴えています。

【設問12】
(制限時間:設問1・・・1分以内の回答用紙に記入、設問2・・・1分以内に口頭で回答)

(設問1)
この状況であなたはコタロウくんにどのような対応をとったらよいでしょうか。
考えられる対応を回答用紙にすべて記入してください。
記入が終わりましたら、「終わりました」と告げてください。

(設問2)
設問1で記入した内容をもとに回答してください。
回答が終わりましたら、「終わりました」と告げてください。

【設問34】
(制限時間:設問3・・・2分以内の回答用紙に記入、設問4・・・記入後1分以内で発表)

(設問3)
コタロウくんに食べ物によるアレルギー症状が起こって、正しい対応ができずに症状が進んだと仮定します。
その後の症状の経過と対応が回答用紙に書かれています。
A、Bに当てはまる症状を、選択項目の中から選んで番号(1~12)で記入してください。
記入が終わりましたら、「終わりました」と告げてください。

模範解答図版
※選択項目の中で、A・Bどちらにも当てはまらない項目もあます。
※選択項目の中で、A・Bに重複して入る項目はありません。

(設問4)
設問3で記入した番号をA→Bの順で回答してください。
回答が終わりましたら、「終わりました」と告げてください。

 

合格の基準

この課題では、下記の3点について判定を行いました。

●正しく状況把握ができる
●状況への対応が適切である
●食物アレルギーの症状経過と対応方法を理解している

 

ポイント解説

(設問12
この設問では、状況を正しくとらえ、アレルギーの初期症状の対応方法を理解しているかを問いました。

コタロウくんは、昼食を食べた後、口の周りが赤くなりかゆがっていて、 「口の中が変な感じがして気持ちが悪い」 と訴えています。
口の周りが赤くなっている・かゆがっている・コタロウくんが「口の中が変な感じがして気持ちが悪い」・食後、という情報から、「食物アレルギー」を連想できるかどうか、また、アレルギーの症状経過の「初期症状」が表れているという判断をして、食物アレルギーの初期症状における対応をすぐに行う必要があります。

(設問3&4)
この設問では、食物アレルギーが進行するにつれ表れる症状が理解できているか、および、その症状に応じて行うべき対応方法を理解しているかを問いました。

〈参考〉
※「認定病児保育スペシャリスト資格取得web講座」講義9:代表的なこどもの病気を知ろう(後半)
※「認定病児保育スペシャリスト試験公式テキスト」P77

 

 模範解答

(設問12
考えられる対応として、
まず、コタロウくんの「口の中を確認し」、「アレルゲンと思われる食物をすべて吐き出させる、あるいは取り出します」。
コタロウくんは5歳ということなので、できるようであれば「水で口をすすがせたり、うがいをさせるなどします」。
また、コタロウくんが手でアレルゲン(食べ物)に触れている可能性があるので、手で目などの粘膜をこすらないように注意します。

(設問34
※出題の中で”番号で回答する”としていますが、項目名(嘔吐、呼吸困難など)で回答しても減点とはしておりません。
※回答の際の数字順は採点に影響しません。

Aに当てはまる症状は・・・

2:局所的なじんましん
3:嘔吐
9:局所的な発疹

です。

Bに当てはまる症状は・・・

1:呼吸困難
4:全身性の発疹
5:意識障害
7:全身性の発疹
10:血圧低下
11:喉頭浮腫(喉の腫れ)
12:喘鳴

です。

 

事務局の所感

本問題では、設問1&2:アレルギーの”初期”症状について、設問3&4:アレルギーの”中程度”・”重度”の症状について、という構成となっておりました。

残念ながら合格基準点に至らなかった方の多くが、設問1&2の時点で”重度の症状”を想定している・・・例えば「アナフィラキシーショックになっていると思われるので、救急車を呼ぶ」といった回答が複数ありました。

アレルギーは、ときに命が危険に晒される恐れがあるため、保育者として「最悪の可能性を想定し、そうならないように対応する=早めに救急車を呼ぶ」という目線も必要です。

ですが、今回は前述の「合格の基準」で挙げている3点
●正しく状況把握ができる
●状況への対応が適切である
●食物アレルギーの症状経過と対応方法を理解している
に沿って採点を行いました。

 

認定試験では各課題の最初に、1分間の問題確認時間があります。

特に初めて受験される方は緊張等で余裕がないかもしれませんが、
その時間の中で、設定や問題内容の確認と併せ、「設問1から最終設問までの構成」にも目を向けていただけると、
本問の設問1&2で”重度”の症状だと捉えてしまったような、”問題の捉え違い”が防げるかと思います。

 

※アレルギーの”症状経過”と、そのときに”とるべき対応”については、当協会のweb講座以外でも多くの団体・組織が指針やガイドラインなど様々な形で公開しており、資料によっては内容が多少異なる場合があります。本協会の認定試験では、web講座で示している内容に沿って出題・採点を行っています。

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