【代表的な子どもの病気の特徴とケアポイント】第15回資格認定試験のポイントと解説①(「代表的な子どもの病気を知ろう」より)
2020.09.18
第15回認定試験 課題1では、「代表的な子どもの病気の特徴とケアポイント」に関して出題しました。
【出題箇所】
認定病児保育スペシャリストweb講座
講義9「代表的な子どもの病気を知ろう」
試験課題
【設問1】
子どもの代表的な病気について、写真と特徴を示します。
(1)~(3)について、「病名」「ケアポイント」を回答してください。
(1)————————
<特徴>
・赤く小さな発疹がでる
・発疹が全身に広がる
・時間が経つと水疱に変化する
・強いかゆみがある
(2)————————
<特徴>
・耳の下が腫れる
・腫れると同時に痛みも伴う
・腫れと同時に38℃〜39℃の高熱がでることもある
(3)————————
<特徴>
・手・足・口の中などに水を持った赤い発疹がでる
・食欲が落ちることもある
・熱は37℃〜38℃程度で、熱がでない場合もある
・下痢や嘔吐など胃腸系の症状がでることもある
———————————–
<記入> 制限時間:2分
(1)~(3)について、「病名」「ケアポイント」を回答補助用紙に記入してください。
記入が終わりましたら、「終わりました」と告げてください。
<回答> 制限時間:1分
回答補助用紙に記入した内容をもとに口頭で回答してください。
回答が終わりましたら、「終わりました」と告げてください。
合格の基準
この課題では、下記の2点について判定を行いました。
(1)症状の特徴から病名が判断できる
(2)病気ごとのケアポイントを理解している
模範解答例
【設問1】
(1)の病名は「水疱瘡(水痘)」です。
ケアポイントは、かきむしらないようにすることと、体温が上がるとかゆみが増すため衣服や室温を調整して温めすぎないようにすることです。
(2)の病名は「流行性耳下腺炎」または「おたふく風邪」です。
ケアポイントは、腫れている部分を冷やします。痛みや腫れで食べるのが困難になるので、食べ物は柔らかく調理したものにします。すっぱいものは、痛みが強くなるので避けます。
(3)の病名は「手足口病」です。
ケアポイントは、子どもが口内の発疹を痛がって飲食を嫌がるケースもあるので、水分摂取に気をつけ、かゆみがある場合は、部屋をあまり暖めないようにするほか、直射日光を長い時間浴びないように気をつけます。
ポイント解説
【設問1】
病気の特徴からある程度の病名が判断できることはもちろん、それぞれの病気でどのようなケアのポイントがあるのか把握しておくことが大切です。
写真を見ると、(1)では赤く小さな水筒が全身に見られることから水疱瘡の特徴が出ていると分かります。かゆみがあるため、かゆみのケアを主に行います。
(2)では、耳の下が赤く腫れており、おたふく風邪の典型的な症状です。腫れや、口内の痛みに注意しが必要になるので、特に食べ物に配慮します。
(3)では、手と口内に発疹が見られ、写真だけでも手足口病が疑われます。口の中の発疹を痛がって子どもが飲食を嫌がる場合や、下痢や嘔吐の症状が出る場合もあるので、水分を意識してとることが大切です。また、かゆみと皮膚の荒れが見られるので、温度管理と肌荒れの防止につとめます。
事務局の所感
「代表的な病気」に関して出題した課題1は、今回初めて出題する内容でした。
病名に関しては正答率が高く、ほとんどの方が正解されていました。
一方で、ケアポイントに関しては、得点に差が生まれる結果となりました。
例えば、具体的なケアの方法や注意点を答えきる前に、隔離等の感染予防策まで答えてしまい、回答時間が足りなくなってしまう方がいらっしゃいました。
感染予防策を知っていることはとても大切ですが、今回はケアの方法について問うているため、加点の対象にはなっていません。
また、(1)水疱瘡と(3)手足口病のケアポイントについて、全く同じ回答をされる方もいらっしゃいました。
どちらも発疹が生じる病気であり、ケアポイントが似ているところもありますが、採点上、それぞれの特徴をしっかり把握している方を高く評価しています。