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【関東、関西で流行拡大中!】 例年と異なる流行パターンの麻しん(はしか)について学ぼう!

2016.09.27

3分でわかる認定病児保育スペシャリスト

「麻しん」(一般的には「はしか」とも呼ばれます)は、高熱、全身の発しんを特徴とするウイルス感染症です。子どもにとって麻しん(はしか)は重症度の高い疾患であり、また近年では成人での発症も問題になっているため、積極的に予防に取り組むことがとても重要です。

今年2016年の流行は成人が全体の約6割に上がっており、8月中旬から関東、関西を中心に急速に流行が拡大しているという特徴があります。
現在、子どもには2回の定期接種があります。「なぜ予防接種が2回必要なのか」も含めて、麻しん(はしか)について必要な知識をご紹介していきます。

 

 

麻しん(はしか)とは?

麻しんウイルスによって起きる急性の全身感染症です。

麻しん(はしか)の特徴とポイント

・二峰性の発熱
・死亡率が1000人に1人
・発しん同士がくっつく(癒合)
・感染力が非常に強い

発熱は二峰性(にほうせい)を示します。発症当初の発熱が一旦下がるものの、発しんとともに再び発熱します。10日間以上38度以上の高熱が続くことで体力を消耗、免疫機能も低下してしまう感染症です。このため、中耳炎、肺炎、熱性けいれん、脳炎といった合併症が起こりやすい特徴があります。死亡率は1,000人に1人といわれています。

発しんの特徴としては、発しん同士がくっつき(癒合)合い大きくなり、皮膚がまだら模様になります。(麻しんと症状の似ている風疹では発しんが麻しんより小さく、癒合することもあまりありません。)

感染力が最も強い期間(カタル期)の症状は風邪に似ているため、知らないうちにまわりにうつしてしまっている可能性があります。感染力はきわめて強く、免疫のない人が感染するとほぼ100%発症するといわれています。

「ワクチン接種(麻しん風しん混合)」で、ほとんどの人が免疫をつけ、予防することができます。子どもは第1期(1歳児)、第2期(小学校就学前の1年間)の2回定期接種があります。

2016年の麻しんは、8月中旬に関西空港で麻しん感染者が発見されてから、関東、近畿を中心に急速な感染拡大を続けています。

麻しん(はしか)の流行時期

通常は春から初夏にかけて流行がみられます。

しかし今年は、以下のグラフからもわかるように現在流行しており、今後も感染者は増え続ける見通しです。また、昨年は年間を通じて35件と発症報告数が非常に少なかったのですが、今年は第32週(8月17日)以降急速に拡大しており、麻しん発生動向調査(国立感染症研究所)の2016年第1~36週の速報における麻しん累積報告数は115例となりました。

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麻しん(はしか)にかかりやすい年齢

麻しんが大流行した2014年の麻しん発生動向調査報告数の半数は15歳未満の子どもで、20~30代の発症は全体の38%でした。
しかし今年は、成人の発症率が全体の約6割と高くなっており、その中には予防接種を受けている人も含まれています。決して子どもだけの感染症ではないということを認識する必要があります。また、感染報告115例のうち、102例は東京、千葉、神奈川、埼玉、大阪、兵庫で報告されています。子どものみならず大人も、とりわけ人混みやイベントへ行く方、妊婦の方は予防を徹底しましょう。

 

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出典:国立感染症研究所 感染症発生動向調査(2016年9月26日現在)

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