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【関東、関西で流行拡大中!】 例年と異なる流行パターンの麻しん(はしか)について学ぼう!

2016.09.27

3分でわかる認定病児保育スペシャリスト

 

 

麻しん(はしか)の感染経路

患者の咳やくしゃみに含まれる麻しんウイルスが乾燥して空気中をただよい、この空気を吸い込むことで感染する「空気感染」が主たる感染経路です。広い体育館のような場所であっても、その中に麻しんの患者がいると、そこにいる多くの人がウイルスを吸い込んでしまうほどの感染力があります。

「空気感染」のほかにも、患者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを直接吸い込むことによる「飛まつ感染」、及びウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」もあります。

麻しんの感染力はきわめて強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症します。具体的には麻しんの免疫のない集団に1人の発症者がいると12~14人が感染するとされており、インフルエンザの1~2人、風しんの5~7人などを大きく上回っています。なお、一度麻しんウイルスに感染して発症すると、一生免疫は持続するといわれています。

麻しん(はしか)の症状

発熱は二峰性を示します。はじめは38~39℃が3日前後、一度下がってから39~40℃の高熱になりさらに3~4日間続きます。2回目の発熱時から発しんが出現し全身に拡がります。

最初は鼻の粘膜や気道でウイルスが増殖し、その後血液を経て全身の臓器にウイルスがわたります。皮膚でウイルスが増殖すると、発しんが出現します。発症してから時間を経て発しんが出現するのは、そのためです。

症状には大きく3つの期があります。
麻しん(はしか)の症状
出典:学校における麻しん対策ガイドライン(文部科学省)

(1)  カタル期

38度以上の熱、せき、鼻水、目が赤くなる、目やにといった症状がみられ、3日~5日間続きます。この時期は風邪のような症状でもあるため、風邪と診断されることもよくあります。麻しんの感染力が非常に強いことは感染経路の欄でお話ししましたが、なかでも感染力が最も強いのはカタル期です。麻しんに感染したことに気がつくことが難しい時期のため、知らないうちに多くの人にうつしてしまう恐ろしさがあります。

その後、口の中の粘膜(奥歯のすぐ横付近)に白いぶつぶつができます。これは「コプリック斑」と呼ばれ、病院では「コプリック斑」が見つかることで麻しんと診断されます。
コプリック斑
出典:学校における麻しん対策ガイドライン(文部科学省)

(2)発しん期

「コプリック斑」ができると、熱は37度くらいに一時的に下がりますが、その時期は短いです。ほとんどの人は翌日から首すじや顔に発しん(赤いぶつぶつ)が出はじめ、1~2日のうちに胸、腹、背中へと広がります。発しんとともに、再び39~40度台の高熱となり、その後3~4日間続きます。発症から考えると1週間から10日程度38度以上の熱が出ていることになりますので、体力もかなり消耗し、免疫機能が低下してしまいます。症状によっては入院加療を要することもあります。発しんが出て疑わしい場合は、採血などで確定診断を行います。
麻しんの写真
出典:学校における麻しん対策ガイドライン(文部科学省)

(3)  回復期

合併症がみられなければ、発症から10日間ほどすると解熱に向かいます。発しんは出現した順に色素沈着を残して消えていきます。

麻しん(はしか)の潜伏期間

10日間~12日間です。ウイルスが体の中で増殖し、血流等にのって全身に広がります。この期間は無症状です。

まわりに感染させる期間は、症状の出現する1日前(発しん出現の3〜5日前)から発しん消失後4日くらいまで(または解熱後3日くらいまで)とされています。潜伏期間中にまわりに感染させる可能性があります。

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