夏かぜトリオとも呼ばれる「手足口病」「ヘルパンギーナ」「咽頭結膜熱(プール熱)」に要注意!
2017.06.27
そもそも、なぜ夏に感染症が流行るのかご存知でしょうか?
それは暑さのために体力を消耗し抵抗力が落ちているからです。抵抗力が落ちると、細菌やウイルスに感染しやすくなります。
「認定病児保育スペシャリスト」資格取得web講座や、試験公式テキストでも取り上げていますが、感染は「病原体」「感染経路」「固体の条件」の3要素が揃うことで起こります。体力消耗による抵抗力低下は、この3つのうち「固体の条件」にあたります。感染症を予防する際には、この3つの観点から考えることが大切です。
今回は夏かぜトリオとも呼ばれる「手足口病」「ヘルパンギーナ」「咽頭結膜熱(プール熱)」についてご説明します。
ヘルパンギーナと手足口病との違い
ヘルパンギーナと手足口病、双方とも流行が夏であり、かつ、水疱ができる・発熱がある、というように症状も似ているため、医師であっても判断が難しい場合があります。
では、どのような違いがあるのでしょうか。
●初期症状としては、どちらものどに水疱ができます。しかしご存知のとおり、手足口病は手や足などにも発疹が現れます。一方で、ヘルパンギーナの場合は、手や足に発疹は出ません。
●手足口病は37℃~38℃の熱で、発熱しない場合もありますが、ヘルパンギーナは39℃~40℃の高熱が突然出ます。
簡単に言ってしまえば、見た目は派手でも子どもは元気な場合が多いのが手足口病、手足口病ほど見た目は派手ではないですが、子どもにとってつらいのがヘルパンギーナと言えるかもしれません。
ただ、一つ覚えておいていただきたいことは、保育者は医者ではないということです。
代表的な感染症に関する情報を把握しておくことはとても大切なことです。しかし、保育者は自分の知識だけで判断をしてはいけません。必ず医師の指示に従って、子どものケアを行うようにしましょう。
また、後述しますが、手足口病とヘルパンギーナにおける、感染拡大の防止やケアの方法は同じです。
よって、保育者にとっては、双方の症状の違いを理解することよりも、双方に共通する感染予防法、ケアの方法などをしっかりと頭に入れて実行に移せることの方が大切なのです。
▼さらに詳しい内容はこちらの記事をご覧ください!
【これを見ておけば大丈夫!】いま大流行の手足口病とは!?
【手足口病との違いは?】ヘルパンギーナを知ろう!
咽頭結膜熱(プール熱)
手足口病・ヘルパンギーナにつづき、「咽頭結膜熱」いわゆる「プール熱」をご紹介します。
「プール熱はプールでしかうつらない」とお思いのそこのあなた、要注意です。もちろんプール以外でもプール熱がうつることはあります。
感染の3要素である「感染経路」というものを思い出してください。
感染経路には、「飛沫感染」「空気感染」「経口感染」「接触感染」があります。個々の感染症に関して、その病気はどの感染経路で感染するのか、を押さえてそれに応じた対策をしなくてはなりません。
この「プール熱」の場合も、感染経路をしっかりと理解していれば、プール以外の場所でもうつることがあることを理解できるかと思います。とはいえ「プール熱」という呼び名のとおり、プールでの感染がとても多いのが「咽頭結膜熱」です。
プールが大好きな子どもたち。子どもたちが楽しく遊べるよう、「プール熱」の予防法から、特徴までしっかり把握しておきましょう。
▼さらに詳しい内容はこちらの記事をご覧ください!
【夏かぜトリオ最終章】咽頭結膜熱、いわゆる「プール熱」のすべて!