【第4回保育スキルアップ・オープンセミナー】~終了報告~
2013.09.27
当協会(東京都千代田区、理事長 駒崎弘樹)は病児保育の担い手同士が「繋がる場」を創出するとともに、一流の講師を招き、保育・病児保育の現場で「明日からすぐに使える!」ことを重視したセミナーシリーズを開催しています。
今回は9月7日(土)に第4回セミナーを開催し、31名の参加者にご来場いただきました。
具体的な講義内容は以下のとおり。
<セミナー内容>
●第1部 コミュニケーション講座
「お悩み解決!保育現場のコミュニケーション ~アサーティブへようこそ!」
講師:特定非営利活動法人アサーティブジャパン(http://www.assertive.org/)
代表理事 森田汐生氏
アサーティブ(ASSERTIVE)とは適切な自己主張のこと。
自分も相手も尊重して率直に、誠実に、対等にコミュニケーションをとるマインド・
スキルのことを指します。
病児保育の現場で起こりうるコミュニケーションの課題として、
・スタッフの多様化(年齢や経験、価値観の違い)
・看護師や医師との対等な連携(チーム保育)
・世代間のコミュニケーションギャップ
などが考えられます。
病児保育の現場には、保育士と看護師が連携して子どもの保育にあたるという特徴があり、異なる職種のチーム連携が重要となります。スタッフ間で適切なコミュニケーションをとれていない場合、短期的にはスタッフ個人がストレスを蓄積し、職場に対するモチベーションが低下します。さらに長期的には、保育スタッフ全体のチーム力低下をも招いてしまいます。
このため、病児保育のスタッフが自分も相手も尊重したアサーティブコミュニケーションのマインド・スキルを身に付けることにより、保育スタッフのチーム力が向上、病児保育の質も向上していくのです。病児保育セミナーでは参加者がすぐに実践できるよう、アサーティブに伝えるためのロールプレイも行いました。
( ↓ ロールプレイに備え、年上の非常勤保育士(Aさん)のキャラクター付けを行う講師 )
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自分:常勤の保育士
相手:年上の非常勤の保育士
場面設定:年上のスタッフのAさんは、保護者に対して時々アドバイスをしています。自身の子育ての経験から、「〇〇しちゃだめよ」など、離乳食の進め方や予防接種について、自己流のアドバイスをしています。しかし、予防接種等の状況は日々変化しているので、看護師に確認してから正しい情報を伝えてほしいと思っています。アサーティブに伝えるには、どうしたらいいでしょうか。
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( ↓ 実際にロールプレイを行うセミナー参加者 )
●第2部 折り紙ワークショップ
「あなたの知らないハロウィン折り紙 保育室を彩れ!」
講師:日本折紙協会(http://www.origami-noa.jp/) 田口いづみ氏
熱が出ている子どもをはじめとして、病児は基本的には屋外に出て遊ぶことができません、室内に長時間いることで、子どもにとっても保育者にとっても1日を長く感じ、ストレスがたまったり、うまく気分転換を図れなかったりすることがあります。折り紙はこうした病児保育時にも適した遊びであるため、これからの季節に子ども(3歳-5歳を想定)と一緒に折れる折り紙ということで「ハロウィン」を題材にとりあげました。実際に制作したのは、かぼちゃのバッグ、飴、魔法使い、ガイコツ、おばけなど。
( ↓ 参加者の指導を行う講師 )
制作後グループごとに1枚の色画用紙にまとめ、発表を行いました。
( ↓ グループごとに作品を発表 )
<参加者の反応>
セミナー後のアンケートでは、「参考になった」などたくさんのご感想をいただきました。
*以下、アンケートより抜粋
第1部 コミュニケーション講座について
・「コミュニケーションのむずかしさは日々思っていることでした。どのように!!が
少し自分の中で解消することができました。」
・「皆が一つの事例でワークショップできたことが良かった。またすぐに検討
→実践でき良かったと思う。」
第2部 折り紙ワークショップについて
・「初めて折ったものばかりでとても勉強になりましたし、楽しかったです。基本の折り方から色々なものに変身していく折り紙は奥が深いと改めて思いました。」
・「折るだけではなく、みんなで一つの物を完成させるということがとても良く、保育でも活用できます!!!
このセミナーの次回(第5回)開催は、12月15日(日)を予定しています。
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