【設置は全国で30万台超え】操作経験がないあなたでも、AEDを使うことができます!
2014.07.16
突然の心停止の直後に最も多く起きるといわれる状態を「心室細動」といいます。
心臓がポンプ機能を果たさずに細かくけいれんして、血液を全身に送ることができない状態のことです。
そんなもしもの時、AED(自動体外式除細動器)は心肺蘇生の後に強い電流を一瞬流して心臓にショックを与え(=除細動を行う)、心臓の状態を正常に戻す蘇生成功の可能性を高めることができます。
従来AEDを使えるのは医療従事者に限られていましたが、厚生労働省は2004年7月に一般の人にも使えるように解禁しました。
現在は私たちもAEDが使えるようになって、ちょうど10年が経過したことになります。では、一般の人はAEDをどのように活用しているのでしょうか。
知ってはるけれど、いざ使うとなると・・・使うことができないAED
今年4月にNHKが実施したAEDに関する電話調査では、AEDを使ったり見聞きして知っている人は8割(83%)に達している(※注)一方、「見知らぬ人が目の前で突然倒れた場合、その場にAEDがあれば、あなたはその人にAEDを使うことができる」と答えた人は3割(36%)にとどまっています。
(※注)「見たり聞いたりしたことがある」「使い方を学んだことがある」「実際に倒れた人に使ったことがある」の合計
AEDを使うことができないと思う理由では「使い方がわからないから」(53%)がトップ。「AEDを使うべき状態かどうかわからないから」(22%)が続きます。操作についての不安が大きいため、使用をためらうケースが多いことが多いことがわかります。
AEDは誰でも使うことができます
駅や学校、全国の公共施設など、私たちも利用できるAEDは全国で約35万台設置されています(平成24年12月現在)。出典:公益財団法人日本心臓財団 AEDの普及状況より
AEDは初めて使う人にもわかりやすいように、電源を入れれば音声が使い方を順に指示してくれます。
ショックが必要か、あるいは適用外であるかどうかも、体外(裸の胸の上)に貼った電極のついたパッドから自動的に心臓の状態を判断し、音声やディスプレイで知らせてくれます。
操作する人が判断する必要はありません。操作経験がなくても、誰でもAEDを使うことができるのです。
AEDのわかりやすい解説はこちら
そうはいっても、AEDを使う場面に直面したらどうしよう・・・という方も多いと思います。以下のページでわかりやすく解説されています。
AEDの使用方法を再確認したい方、使用に不安を感じる方に特におすすめします。
▼公益財団法人日本心臓財団の「AEDを使った救命の仕方」
http://www.jhf.or.jp/aed/how.html
▼日本赤十字社やAED販売メーカーのホームページでは動画でご覧いただくことができます
(日本赤十字社 6分30秒すぎからAEDの使い方を解説)
(AED販売メーカー、フクダ電子の「AEDの使い方を動画でチェック」)
http://www.fukuda.co.jp/aed/movie/movie_manual1.html
▼JaSCAでは心肺蘇生(CPR)についてもすでにご紹介しています。あわせてチェックしてみてください!
【乳児の心肺蘇生法】第2回資格認定試験のポイントと解説③(「心肺蘇生法・気道異物の除去」より)
http://sickchild-care.jp/kakomon/4244/
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