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【認定者インタビュー】「大分発!地方特性を活かした病児保育サービスの新しいカタチ」

2017.03.24

今回は大分県にお住まいの認定者、太田直希さんのインタビューをお届けします。

太田さんが資格取得しようと思ったきっかけは、奥様とともに「大分ならではの、新しい病児保育サービスを提供すること」

お忙しい仕事の中で太田さんが資格取得に向けてどのように学んでいたか、また取得後の新しい病児保育サービスについてもお伺いしました。

 

太田直希(顔写真) (1)

認定病児保育スペシャリスト 太田直希さん

共働きで、家庭と仕事の両立には「子どもの病気」が非常にリスクと感じていました。

ー資格を取得しようと思ったきっかけを教えてください

共働きで3人の子どもを育てる中で、家庭と仕事の両立には「子どもの病気」が非常に大きなリスクと感じていました。
そんな中、ある雑誌の記事でフローレンス(※注1)の活動を知り、同じように私が住む大分でも安心していつでも利用できる病児保育サービスがほしいと強く思っていました。

次第に私の周りで同じように悩む方々も多いことが分かってきました。
それなら自分たちの力で自分たちの課題を克服すべきだ!と考え、私たち夫婦が中心となって大分ならではの病児保育サービスを提供しようと一念発起しました。
2016年4月から妻は起業準備を開始、私は病児保育スペシャリストの資格取得に取り組みはじめました。

※(注1) 東京にある訪問型病児保育(保育者が利用者の自宅に訪問して病児保育を行う)事業者。当協会でもインタビューを行っています。http://sickchild-care.jp/report/9689/

受講開始直後に熊本大分地震が起こり、日夜現場を飛び回る中、通勤のバスの中や昼休みなどのスキマ時間も利用して学習していました

ー認定病児保育スペシャリスト資格の勉強方法などについてお聞きします。

仕事をされている中、web講座はどのようなスケジュールや時間で受講されていましたか。

2016年4月にweb講座を受講し始めた矢先、熊本大分地震が起こり、大分も甚大な被害に見舞われました。公務員である私は、災害対策要員として日夜現場を飛び回っていましたので、勉強にはごくわずかな時間を作るのが精一杯な状況でした。

このような状況でしたので、毎朝5時に起床し、出勤前に1講座を1時間程度かけて何度も繰り返し聞きながら学習していました。また、1講座10分程度という利用しやすさから、通勤のバスの中や昼休みなどのスキマ時間も利用して学習していました。

ー1次試験に合格後、認定試験(20167月)まではどのように勉強しましたか?

実技試験対策として、等身大の赤ちゃん人形を購入し、心肺蘇生法や気道異物の除去等を練習していました。
また、web講座で学んだ知識を深めるため、今まで学んだことに法律や保育関連の書籍から得た知識を加え、自分なりにノートにまとめました。ノートにすることで自分の頭の中を整理することが出来たのはもちろんのこと、今では人に説明する際のアイテムとして役立っています。

ー認定病児保育スペシャリスト資格を学んだ中で、役立った事例はありますか?

自らの体験にはなりますが、我が子が発熱した際、早期に的確なクーリングが出来たため、治りが早かったように感じました。
また、カリキュラムにおいて、同僚とのコミュニケーション法として「アサーティブコミュニケーション」を学ぶことができたため、妻の会社は創業間もない不安定な時期ですが、社内の円滑なコミュニケーション形成に大変役立っています。

学びはじめてから、子どもの病気を親がリスクとして感じるのではなく、当たり前のこととして受け入れられる環境が必要であるということに気がつきました。

ー実際に病児保育について学び始めてから、気持ちや考えに変化はありましたか?

学ぶ前は前述のとおり、子どもが病気になることはリスクでしかありませんでしたが、病児保育を学ぶにつれて意識が変わってきました。子どもを愛し育てるには、子どもの病気を親がリスクとして感じるのではなく、当たり前のこととして受け入れられる環境が必要であるということに気がつきました。

ー認定病児保育スペシャリスト資格に合格された時の気持ちはいかがでしたか?

うれしさと同時に、これから大分でも安心していつでも利用できる病児保育サービスを始められるという期待感と責任感がこみ上げてきました。

「大分ビジネスグランプリ」で激励賞を受賞

ーでは、資格を取得してからのお話を教えていただけますか?

2016年11月に妻は法人を立ち上げ、保育者の研修を開始しました。12月から3人の保育者とともに安心していつでも利用できる病児保育サービスの提供をはじめました。

私たちのサービスでは戸建て住宅の一室を活用した病児専門の認可外保育所を大分市内各地に開設し、お預かりするお子さんをニーズに応じて各施設に割り当てます。保育者は施設に派遣されるシステムです。
私自身はボランティアスタッフとして、妻と3人の保育者への研修を担当しています。子育て経験のある保育者の保育技術は自らの子育てを通して何となく経験値として積み上げてきたものになりがちです。研修では、認定病児保育スペシャリストの資格取得で学んだ内容をふまえ、保育技術をしっかり理論的に学び直してもらい、プロの保育者としての保育技術を培っています。

 

コンペプレゼン

 大分県ビジネスプラングランプリで新しい病児保育サービスをプレゼンテーション

 

そして、この取り組みが、大分県庁が主宰する将来有望なベンチャー企業を賞するコンペ「大分県ビジネスプラングランプリ」で評価され、3月2日に最優秀賞・優秀賞に次ぐ「奨励賞」を受賞しました。大分県は、子育て満足度日本一を目指しており、近年は特に病児保育施設の拡充に取り組んでいることもあって、この取り組みが多くの方からの期待を集めています。

地方には戸建て住宅が多く、かつての子ども部屋が空き部屋となっていることを活かした全国で初めてのこの取組を一日も早く軌道に乗せ、全国にも普及させたいと思っています。

 

太田ご夫妻

 授賞式祝賀会での太田さんご夫妻

この資格を多くの方が得ることで着実に未来は変わっていくと信じています。

ー この資格を友人や同僚に薦めたいと思いますか。

とても勧めたいです。この資格を多くの方が得ることで着実に未来は変わっていくと信じています。まずは、妻や妻の会社で働く保育者に取得を促したいと思っています。

ーこれから認定病児保育スペシャリストを目指す人へ一言お願いします。

私たちが大分で始めたこの取り組みは、地方であればどこでもはじめられます。
同じ志の仲間が増えれば、多くの困っている方々を助けることができるようになるので、是非興味を持っていただきたいと思いますし、同志となっていただきたいです。

 

育児と仕事をする中で、お子さんが病気の時に困った経験をした太田さんご夫妻は、同じように仕事と育児の両立に悩む方々の助けになりたいと、新しい病児保育サービスにチャレンジされています。大分の親子の笑顔のために、太田さんご夫妻とスタッフの方々のご活躍を期待しています。





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