• ホーム >
  • 【認定者インタビュー】社会インフラとして山形に病児保育を根付かせたい!~山形県初、病児保育室×企業主導型保育園開設~

【認定者インタビュー】社会インフラとして山形に病児保育を根付かせたい!~山形県初、病児保育室×企業主導型保育園開設~

2018.10.23

今回は山形市にお住まいの認定者、原田和広さんのインタビューをお届けします。
原田さんは、山形市で離転職者向けの職業訓練校を運営する会社の代表として、失業者や障がい者を対象としたキャリアコンサルタントとして就労支援のお仕事をされてきました。

その原田さんが「認定病児保育スペシャリスト資格」を取得しようと思ったきっかけは、山形県で初めての病児保育室つき企業主導型保育園「穂積たからもの保育園」の開設でした。新しい保育園形態である企業主導型の保育園でなぜ病児保育も提供しようと思われたのか?ご自身が資格取得を通じて病児保育について感じたことなどをお聞きしました。

IMG_1430

 

 シングルマザーの「お迎え問題」を解決するための病児保育室付き保育園

―――原田さんは今年の4月に山形県で初めて病児保育つき企業主導型保育園を開設されたそうですね。開設までの経緯を教えていただけますか。

山形県等の公共職業訓練の委託訓練校として、職業訓練を15年以上続けてきた中で、職業訓練中に保育園を必要としている失業者がたくさんいることに気付きました。そのようなニーズに応え、かつ私が経営する会社内にも存在する待機児童の問題を解決するために企業主導型保育事業の必要性を感じました。

 

 

穂積たからもの保育園&マグナ・マーテル穂積外観

穂積たからもの保育園&マグナ・マーテル穂積外観

IMG_2967

 

その際、これまで、特にシングルマザーの受講生が、度々子どもが熱を出すたびに保育園にお迎えに行かなければならず、その結果、職業訓練受講中にもらえるはずの失業手当が一日分減額されたりする姿を見て、ただでさえ失業して生活に困窮している母親にとって、この「お迎え問題」は深刻だと感じました。

従って、新たに建設する保育園は併設して病児保育室があり、子どもが熱を出してもいちいち母親が呼ばれず、かつ次の日、子どもが熱を出しても安心して病児保育室を利用しながら職業訓練を受講できるような形が望ましいと考え、職業訓練施設の敷地内に病児保育室もある企業主導型保育園を作ることに決めました。

 

 地方での病児保育の認知度はまだまだ

―――開室後のご様子はいかがですか。

開室したばかりであるのと、企業主導型保育園という新しい形態の保育園ということで、もっと認知度と信用を高めていく必要性を感じています。

病児のお預かりについて、介護や医療など、お子さんが病気になっても休むことができないであろう職種の方に向けて病児保育お預かりご案内のお手紙をお送りしました。

それこそ、都会ではNPOなどの民間団体が病児保育をしていることは普通に受け入れられているようですが、ここ山形では、まだまだ民間が病児保育をすることに対して「大丈夫なのか?」といった反応もあり、認知度と信用という意味でこれからだなといった感触です。

家族以外の人に病気の子どもを預けるという病児保育に対しての意識も地方ではまだまだだと思います。

でも、一度利用していただければ、きっと口コミで広がってくれると信じていますし、たくさんの応援をいただいて開設した保育園をなんとか軌道に乗せていきたいと思っています。

 

病児保育室専用玄関

病児保育室専用玄関

IMG_1428

 

遠隔地でもwebで受講できるという魅力

―――では、施設の運営者である原田さんがこの認定病児保育スペシャリストの資格を取得しようとしたのはどうしてですか?

自分自身が全く病児保育の知識が無かったため、現場を理解し、かつ実習もできるような専門資格はないものかと調べた結果、認定病児保育スペシャリストを見つけました。

遠隔地でもwebで受講できるというのが魅力で、実際に実習にも行けるため、保育士試験の勉強と一緒に受講を始めました。保育士試験の勉強と並行して行うことで、学習の相乗効果があったと思います。

IMG_1440

 

―――受講中の学びはどのように活かされていますか?

実際に東京の病児保育室で実習することができ、現場の大変さと運用の全体像が理解できたのが良かったです。とりわけ、保育士の方々が、病気で不安な子どもに寄り添う真摯な姿を見て、自分達もこのようにあらねばという決意と覚悟ができました

 

これから地方でも病児保育の重要性に直面

―――「認定病児保育スペシャリスト」の受講や保育士試験受験などの学びや実際の病児保育運営を通じて病児保育に対しての思いや考えがあれば教えていただけますか。

まだまだ病児保育は社会インフラとして市民権を得ていませんが、これから若い世代の共働きが増えるにしたがって、ますます需要が高まってくると思います。

山形県は三世代同居率が全国で最も高く、熱が出たら祖父母が迎えに行けばいいというのが当たり前の感覚としてあります。

しかし、今後高齢化と晩婚化が一層進めば、それまであてにしていた祖父母世代は要介護状態となってダブルケアが必要な状態となります。今は三世代同居のおかげで病児保育のニーズを実感できない若い世代も必然的にその重要性に直面します。

その前に、社会インフラとして山形に病児保育を根付かせたいと思います。


―――これから病児保育を目指される方へ一言

病児保育室の主役は看護師ではなく、保育士だと思います。医学的な管理・監督が必要なため、看護師の存在は欠かせませんが、それでも子どもたちと一緒に遊び、その傍らで大半の時間を過ごすのは保育士です。そして、その保育士はただの保育士では危険だと思います。

是非、施設において不可欠な存在である病児保育士になって、子ども達の笑顔のために共に頑張りましょう!

――― 本日はどうもありがとうございました。

 

今回、病児保育室つき企業主導型保育園を開設した原田さんは、同時にシングルマザーの自立を支えるためのシェアハウス「マグナ・マーテル穂積」をクラウドファンディングの支援も受けてオープンされています。
詳しくは 貧困の連鎖をここで断ちきる。シングルマザーの”自立”を支える家

 

日本病児保育協会では、病児保育を目指す方がいつでもどこでも動画で学べる「認定病児保育スペシャリスト」資格取得web講座をご案内しています。

 

▼詳しくはこちら
http://sickchild-care.jp/specialist/#sec03_02

▼最新情報をお伝えするメールニュースの登録はこちらから
http://sickchild-care.jp/mail/

▼過去の病児保育レポートはこちらから
http://sickchild-care.jp/category/report/

▼Facebookでも情報発信中!
http://www.facebook.com/JaSCA0918

 

▼「認定病児保育スペシャリスト」資格取得web講座の申し込みはこちら!
http://sickchild-care.jp/before/

関連キーワード: , , ,




  • 受講者ログイン
  • よくある質問
  • お問い合せ

ページトップへ