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インフルエンザ検査のタイミングはいつ!?

2017.02.16

SB170216

「どうして今、インフルエンザの検査をしてくれないのですか?39度も熱があるのに。」

振り返ると、1歳くらいのお子さんを抱いたお父さんが医師にたずねていました。
それは、今月2月に入ったある日の夕方、かかりつけの耳鼻科で自分の診察が終わった時のことでした。
その日、同じクリニックモール内にある小児科は休診日。
お父さんは心配そうにお子さんを抱っこしています。

医師とお父さんの会話は続きます。

医師:「熱が39.2℃ね。発熱はいつから?」

お父さん:「お昼寝後なので、15時すぎです。
1時間経ってはかってみても39度台だったので、診ていただきたくて・・・。」

医師:「今、検査しても反応が出ないです。
今日は一晩様子をみて、明日も発熱が続くようだったらもう一度診察に来てください。
インフルエンザでなかった時に使えるように、赤くなっている喉のお薬を出しておきますね。」

お父さん:「どうして今、検査したら反応が出ないのでしょうか?」(納得していない様子)

医師:「インフルエンザは熱が経ってからしばらくしないと、診断ができないのです。
今はまだ発熱から2時間しか経っていないから、今日検査する意味はありません。

お父さん:「えっ!?」(驚いている様子)

そうです。医師がお父さんに話していたとおり、発熱後すぐの検査は難しいのです。
インフルエンザの診断検査に適切なタイミングは、「発熱後12時間以上48時間以内」といわれています。
上限の48時間は、インフルエンザ発症時に処方される抗ウイルス剤の効果が出るための上限のタイミングとも一致しています(発症48時間以上経過すると、服用しても効果が出づらくなるといわれています)。

この時期、発熱が起きるとインフルエンザかどうか確かめたくなります。
それは仕方のないことです。
お子さんの様子によっては緊急な受診が必要な場合もあり、すべてのケースにはあてはまりませんが、「インフルエンザの診断が検査で判定できるのは、発熱後しばらく経ってから」という知識があれば、受診までしばらく時間をおいて様子をみるという選択も考えられますね。
JaSCAで発信している感染症情報(今年のインフルエンザに関する記事はこちらで)を多くの親御さんにもっとお知らせしたいな、と思った耳鼻科でのできごとでした。

 

 

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